「オススメの三脚はありますか?」と聞かれたとき自信を持って答えるのは、ザハトラーのFSB 8。
業務用ハンディカメラでも一眼レフカメラでも、すぐにバランスが取れ、パンなどの操作がなめらかにできます。使うと腕より道具だなと感じてしまいます。
セットの脚は、華奢な印象があり、別の脚と組んで使う方もいますが、私は軽量なので好きです。
これだけ絶賛するFSB 8ですが、残念ながら所有していません。
理由は簡単、高いから。
雲台のみで13万以上、三脚セットが25万円以上します。
では、私がどんな三脚を使っているのか。今回は三脚の購入遍歴をご紹介します。
1、スリック VT-523
購入時の価格:約3.5万円
使用カメラ:SONY PD170、Panasonic DVX 100A
最初に買った三脚はスリックVT-523。2006年頃に購入しました。当時はビデオカメラを所有しておらず、制作会社の機材を使っていたのですが、その三脚が重いし使いづらい。とくにこの頃は一人で地方へ取材に行くことが多く、軽量なこの三脚を購入しました。
搭載機材の最大重量は3kgとなっていますが、1.5kgから2kgのカメラがあっているのかなと感じました。PD170はワイコンをつけるとバランスが取れず使いずらかった記憶があります。DVX 100Aは広角に強くワイコンが必要なかったので、この三脚と相性が良かったです。
カメラもないのに三脚だけ買った私ですが、その後、カメラを購入するときは、この三脚との相性を考え、DVX100シリーズの流れを組むHMC155を選びました。
2、SECCED SC-DV2/75AH +SC-DV/AL75D
購入時の価格:約8万円 (現在は約10万円)
使用カメラ:パナソニック HMC-155、SONY Z1Jなど
この三脚はマイナーなので、知っている人は知っているという品物です。中国製で、日本の代理店は有限会社クレイダーさまだけだと思います。
http://cradler.shop-pro.jp
時代はDVテープからHDVテープへ。私は一足跳びでAVCHDへ移行しましたが、HDV収録ではないとダメという制作会社が多く、SONY Z1JやZ5Jをレンタルして撮影することが増えました。これらのカメラにワイコンをつけると、軽く3kgを超えスリックVT-523では間に合わなくなりました。
また、HMC-155を購入したことで撮影の仕事も増え、発表会などではどっしりとした三脚が必要になりました。
そこで、購入したのがこの三脚です。知り合いのカメラマンさんが、雲台はハトラーのFSB 8、脚をSECCED SC-DV/AL75Dという組み合わせで使っており、その存在を知りました。
私も同じ組み合わせで購入したかったのですが、FSB 8は高価で手が出ず、つなぎで購入したのが、このセットです。
で、ゆくゆくはFSB 8と考えていたのですが、実際にこの雲台を使ってみると使いやすい。デザインからもおそらくハトラーを参考にしていると思われるのですが、フィーリングもよく似ています。そのため、買い替えの必要を感じずにいまだに使っています。
ただ、欠点は重い。6kg以上あります。車移動のときはいいですが、電車や飛行機で移動する地方撮影では負担に感じました。
3、マンフロット504HD+MPRO535
購入時の価格 約7万円(MPRO535は中古)
使用カメラ:HMC155、一眼レフカメラ 他
SECCEDの脚が重く、軽量化のために、カーボン製のMPRO535を購入。当初はSECCEDの雲台と組み合わせて使っていのですが、三脚が2台必要なケースがあり雲台も購入。シングルパイプの脚を苦手とするカメラマンさんは多いですが、私はスタートがスリック VT-523でシングルパイプのため違和感はありませんでした。
雲台は、最初、使いづらく感じましたが、頑丈で、重いカメラでも大丈夫なので、すぐに慣れ、スムーズに操作できるようになりました。
このようにいろいろな三脚を試してきた私ですが、現在もっともよく使う三脚は、最初に購入したスリック VT-523です。
HDVカメラの登場以来、しばらく埃をかぶっていたのですが、昨今、一眼レフカメラで動画撮影する機会が増え、出番がやってきました。
他の三脚も処分したものはなく、撮影内容に応じて使いわけています。購入したことに後悔はないですが、置き場所だけは悩みです。
それでも、おすすめはと聞かれれば、「ザハトラーのFSB 8」です。ただお気付きの通り、この3台の三脚を足しても、買えないほど高いのです。
参考になったか分かりませんが、よく考えていい三脚を選んでくださいね。
私の持論ですが、カメラの画質より三脚の良し悪しの方が、作品の質に直結しますので。