一眼レフでの音声収録。私はTASCAM DR-60Dというレコーダーで別録りしています。今回は使用例と特徴をご紹介します。
※現在は後継のTASCAM DR-60D Mark2(下の写真)が発売されていますが、仕様はほとんど変わりません。
使用例1)インタビュー取材
インタビュー取材では、ピンマイクの音声を「DR-60D」のXLR入力(1ch)に入れ、カメラアウトから出し、一眼レフカメラに音声を送っています。
「DR-60D」で音声を収録するのに何故、一眼レフカメラにつなぐ必要があるのか。
実は、「DR-60D」は録音のスタート時にキュートーンが発生します。編集時、キュートーンを目印に映像と音声を合わせることができるので、作業スピードを大幅に短縮できます。
下は編集画面ですが、波形の中で角張っているところがキュートーンです。
もう1つ「DR-60D」の優れたところは、入力レベルを変えて収録できるところです。
マイクが1つの単独インタビューでは、収録モードは「MONO」を選択するのですが、「DUAL MONO」を選択すると、適正なレベルのファイルとは別にそれより低いレベル(-9dB、-12dBなどセレクト可)のファイルを作成できます。
ですので、急に大きな音がした際に音が割れてしまうというトラブルを回避することができます。
使用例2)対談
対談でも「DR-60D」が威力を発揮します。
「DR-60D」には、XLR入力が2つ、ミニジャックが1つありますので、3人までの対談であれば、それぞれ別のトラックに収録することができます。
仕様では4ch収録できることになっていますが、ミニジャックがステレオという意味なので、実質は3CHです。ボリューム調整のつまみも3つしかありません。
私は3chで困ったことはありませんが、どうしても4chが必要な方は「DR-70D」というレコーダーがありますので、こちらを選んだ方がいいと思います。
ちなみに、インタビューや対談の収録では、ワイヤレスピンマイクの「SONY UWP-D11」を使っています。こちらはXLR用とミニジャック用のケーブルが付属しているので、相性がいいです。
使用例3)イベント収録
多くはありませんが、イベント収録を頼まれることもあります。
こちらは定点カメラなのですが、ミキサー卓からのラインアウト音声とガンマイクの音声を収録しています。
1chをライン、2chをガンマイクにしてステレオで収録すればいいのですが、「DURL STREO」とうモードがあるので、レベルを下げたものも同時に収録しています。
ガンマイクにはパンタム電源を供給できます。
もちろん、編集がしやすいように、「DR-60D」のカメラアウトは一眼レフの入力につないでいます。
書き忘れていましたが、「DR-60D」は三脚とカメラの間に設置することができます。これも特徴です。
さて、ここまでいい点ばかりを書いてきた「DR-60D」ですが、欠点もあります。
それは、電池がもたないことです。
単三電池を4本も使用するのに、連続で使えるのは1時間程度です。これではインタビューや対談では使えません。
しかし、知人によるとiPhoneなどのACアダブタとUSB-Micro USBのケーブルがあれば、代用できるようです。
この理屈からいけば、スマホ用の携帯バッテリーも使えるはずですので、今度テストしてみます。
一眼レフで、動画撮影するようになって数年になりますが、手を出して失敗した機材も多々有ります。そんななか「DR-60D」は、いい買い物でした。とてもオススメです。
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