「動画なのにニコンなんですね」とよく言われます。
写真ではニコン派、キャノン派などと言いますが、動画では圧倒的にキャノンが優勢です。
理由はおそらく現在の一眼動画ブームを作ったカメラがキャノンの5DMarkⅡだからです。
ニコンで、本格的に動画撮影できるカメラはD800。
ですので、これ以前に購入した方は選択の余地なくキャノンを購入することになります。
レンズの回転方向が、業務用ビデオカメラとキャノンが同じ、ニコンが逆というのも大きいかもしれません。
私も、どっちに回せば広角なのか、望遠なのか、混乱することが多々あります。
画質はビットレートがキャノンの方が大きく高画質と言われます。
ただ、撮影した素材の見た目はあまり変わらないので、ニコンは低いビットレートで上手に圧縮していると言えるとも思います。
さて、私がニコンを選んだ理由ですが、購入当時、検討したのが、ニコンのD600とキャノンEOS 6Dでした。
発売時期と価格はほぼ同じ。軽量、コンパクトでありながらフルサイズというコンセプトも同じ。
なぜ、申し合わせたように似たカメラを発売したのか不思議に感じたものです。
結果からいうと、D600を購入したわけで、どこに優れた点があったのか、並べていきたいと思います。
1、ニコンの方がレンズの種類が豊富。
ニコンは長い年月マウントが変わっていません。そのため、古いレンズも豊富にあります。中古でそろえることができるというのも魅力でした。単焦点のマニュアルレンズは優秀で、キャノンのユーザーもアダプターを使って使用しているほどです。
2、APSC専用のレンズが使える
D600、6Dともに、フルサイズのカメラです。APSC専用のレンズは使えないのが通常です。ところがD600はワンアクションの切り替えをするだけでAPSC(ニコンはDXという)のレンズが使えるのです。実はD600以前も写真用にニコンの一眼レフカメラを使用しており、このレンズ資産が生かせるというもくろみもありました。
3、拡大(トリミング)ができる。
2のAPSCレンズを使うということは実際にはありませんでしたが、この機能が別の意味で役に立ちました。私がもっている望遠レンズは200ミリまでなのですが、この切り替えをつかうと5倍の300ミリレンズとして使えます。これがかなり便利です。
4、イヤホンジャックがある。
動画を撮るということは音声も録音するということです。音声がちゃんと録れているか確認したいのは当然です。なのに6Dにはついていない。むしろなんでという感じでした。
5、フラッシュがある。
動画では使いませんが、ちょっと写真を撮りたいとき、フラッシュがあると便利です。
6、モニター出力ができる。
6DはHDMIケーブルをつなぎ、モニターに出力すると、カメラの液晶画面は消えてしまいます。ニコンは消えません。ですので、カメラマンは液晶画面、モニターをディレクターといった体制で撮影に臨めます。
こんな理由から、私はニコンを選びましたが、1つだけ後悔したのは、ニコンを使うカメラマンが少なく、レンズやバッテリーの貸し借りができない。2カメ撮影のときに、ニコンユーザーが少なく、カメラが混在することになるといったことがあります。
そのため、私はすぐにニコン2台目のD800を購入しています。
ちなみに、私は4K撮影用にPanasonic G7というカメラも所有しています。こちらの記事もいずれは書きますが、なかなか便利なカメラです。
メーカー云々よりも、そのカメラをどう使い切るかの方が重要かなと私は思います。