SDカードは撮影したデータの記録先なのですから、慎重に選ぶ必要があると私は考えるのですが、クライアントやプロダクションが用意したSDカードがノーブランドの粗悪なものであったり、スペックが満たないものであったりして困惑することが多々あります。今回は失敗しないSDカードの選び方についてまとめさせていただきます。
まず、SDカードの種類についてですが、『SD』『SDHC』『SDXC』の3種類があります。違いは容量でSDは2GBまで。SDHCは4GB~32GB。SDXCは64GB~。となっています。
(※図はバッファローHPより引用)
「大は小を兼ねるだろう」とSDXCを用意する方もいますが、SDHCまでしか対応していない機材(カメラ)もあります。使用する機材の取扱説明書で、使えるSDカードを確認することが大切です。
さて、取扱説明書を読むと、『CLASS 10』とか『UHS-1(本来はローマ数字)』などのワードが出てきます。
CLASSというのはスピードクラスの略で、『最低書込保証速度』のことです。例えばCLASS 4は最低書込保証速度が4MB/S。CLASS 10は最低書込保証速度が10MB/Sです。
フルHD収録ではCLASS 10が推奨されていました。
ただ現在、市販されているSDカードのほとんどがCLASS 10なので表記されていない場合もあります。
スピードクラスにかわるものとして登場したのがUHSスピードクラスです。
UHS-1の最低転送速度は10MB/S、UHS-2が20MB/S、UHS-3が30MB/Sです。
規格が違うのでUHS-1=CLASS 10ではありませんが、より早い転送速度の基準と考えて問題ないでしょう。
ということで私も将来の4K収録のため、UHS-3のSDカードを購入したのですが、勘違いしている部分がありました。
ここで皆さんに質問です。私が所有している次の2枚のカード。どちらの性能(書込速度)が上だと思いますか?
どちらもCLASS 10。UHSスピードクラスはトランセンドがUHS-3なのだから当然優れているだろうと思ったのですが、答えは、左のサンディスクの製品。
あるレコーダーで収録した際に、サンディスクは問題なかったのですが、トランセンドではコマ落ちが見つかりました。
どうしてなんだろうと調べて気づきました。それは書込速度の違い。
トランセンドは書込速度が最大60MB/S。読込が最大95MB/S。
サンディスクは書込速度が最大90MB/S。読込が最大95MB/Sだったのです。
SDカードのラベルには読込最大速度しか、表記されていない場合が多いので注意が必要です。
ちなみにサンディスクの後継商品はUHS-3になり、最大読込速度 300MB/s 、最大書込速度: 260MB/sと大幅にスペックアップしています。
いずれにしろ、使用する機材(カメラ)にあったスペックの信頼度の高いメーカーのSDカードを購入することをお勧めします。